「分かる」と「教えられる」は違う

こんにちは。勝守です。

現在関わっている子どもたちの中にはこれから小学校受験をする予定の子どもたちが多くいます。

小学校受験をしたことがない私にとっては未知の世界です。

ということで、初めて私立小学校の試験問題を探して、見てみました。

インターネットで探すと、いくつかの過去問が無料で掲載されていて、

「解けなかったらどうしよう。。」

と少しドキドキしながらいざ解いてみると、、、

意外と時間を使わないと解けない問題もあったものの、全問正解。

一安心したのも束の間。

思ったのは、「これを教えるとなると、どうやって伝える?」ということで

す。

私の解いた順序や思考を伝えることはできるのですが、その私の思考って私以外の人や子どもたちもイメージできるものなのか?ということが引っかかりました。

イメージできる=想像できる、わけですよね。

そして、想像できる=見たり聞いたりして直接的にまたは間接的に経験したことがある、わけですよね。

全く同じものでなくとも、別のものに置き換え、イメージできるか?がポイントなんだと思います。

さらに、まだ幼稚園・保育園の子どもたちに理解できるように伝えるには工夫が必要です。

どんな問題かというと、こんな問題です。

この問題の場合は、

・立体のものは真横からみると平面になる(奥行がない)
・カメラから見て、ブロック(段)は縦にも横にも3つずつある(底辺3つ、高さ3つ)
・一番左が3段あり一番高い
・右に行くに連れて、真ん中は2段、一番右が1段と下がる
・それぞれのカメラの位置から見える景色をイメージして、上記に当てはまるものを探す

となるかと思います。

それぞれのカメラから見える景色をその場に立って見たかのように「想像できるか」が全てなのですが、

◇と△は、底辺が2つずつしかないので、不正解。

残る◯と◎ですが、◎からは右が一番高く、左に進むに従って1段ずつ下がります。

この時点で写真とは違うため◎は不正解。
消去法でも「正解は◯」と解けそうですね。

ですが、問題用紙から見えている◯の位置のカメラと同じく問題用紙から見えているブロックの関係性から、「カメラからは鏡のように反対に写っている」ということが見えて正解に辿り着くこともできます。

問題用紙のブロックは右が一番高く、左に進むに従って段が1段ずつ下がっていきますので、それを鏡写しにして、「左が一番高く、右に進むに従って段が1段ずつ下がっていく」ということから、正解は◯、ともなります。

と色々と書いてきましたが、これでも上手く伝えられているか、確信を持って「絶対に大丈夫!」と答えられません。。

「分かっていても(問題が解けても)、教えられるか(説明できるか)?」

これは両者の間の大きな溝になってしまう可能性がありますよね。

大事なのは、

・相手の理解度(一文毎への理解力と目の前に絵が浮かぶかどうかの想像力)
・相手の理解度に合わせた私の言葉選びと説明順序

のような気がします。

「相手の理解度に合わせて、どれだけ具体的にイメージできる話ができるか」

「相手の見えているイメージに合わせて話ができるか」

これはとても大切なスキルですね。

「小学生にも分かるように説明しなさい」なんて聞いたことや言われたことのある方がいると思いますが、これは自分自身のスキルが試されています。

その問題や事柄に対する理解だけでなく、相手の知識レベルを理解し、その理解に合わせた別の角度からの説明など、複数のスキルのもとになせる技だと実感しました。

自分の話が相手にうまく伝わらなかったり相手から理解してもらえない場合には、「私の伝え方に工夫が必要かもしれない」と考えることが正解への近道かもしれませんね。